UTA TO WAKARE.

傷ついても陽を浴びた要約がある

紅白のことなど

年が明けた。大晦日は所々、紅白をみるなどした。
昨年の紅白は第二部に限ると、歴代最低視聴率を記録したという。

これだけ娯楽の選択肢が増えたなか、当たり前といえば当たり前の結果だろう。

しかし、紅白自体にも人々への訴求力を失う複数の要因があるだろう。

下衆の極みである椎名林檎は変わらず醜悪だった。代わりに川谷絵音が出ないものかと思った。

浅草キッド」を歌うために駆り出された北野武もいよいよアガリかと思うと寂しさしかない。

MISIAとフーリンはよかった。

美空ひばりAIは、端的に言って、死者の権利の侵害以上で
も以下でもないだろう。途中で席を立った。

星野源は、一切関心がないのでなんとも言えないが、戦争協力詩を書いてゆく四季派のようなものを感じた。誰にも文句を言わせない立場に立つものが、”fuck you”を“screw you”に言い換えようがどうしようが、知ったこっちゃないが、本当に恐ろしいのは、露骨に醜悪な椎名より星野だと強く思う。

繰り返すがMISIAは年々素晴らしくなっている。

審査員の上沼恵美子はひとり気を吐いていた。しかし、本来なら上沼さんの歌声が聴きたかった。「時のしおり」と言わずとも、「大阪ラプソディー」ですら今の紅白に受容できる知性はない。

年が明けた。
妻は今日から出勤している。家で猫と一緒に、三波春夫「決闘 高田ノ馬場」を聴いている。

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日本人に産まれてよかった!なんてこれまで1秒足りとも思ったことはないけど、日本語を解せて、また、ある種の旋律に感音できて、よかった、と思うことはある。三波春夫の歌謡浪曲もその一つ。この曲は、日本のプログレでしょう。日本のプログレは、四人囃子にでなく、三波春夫の系譜を継ぐべきだったと思う。

本年もよろしくどうぞお願いします。